レコード会社VSミュージックゲート 全面対決の様相


 日本レコード協会に加盟するレコード会社など計31社が、著作権侵害などで株式会社ミュージックゲート(東京都世田谷区、穂口雄右社長)を訴えた裁判。ミュージックゲート社側は「原告の認識は全く誤っている」と主張しており全面対決の様相を見せている。

 今回の訴訟の背景には、YouTubeをはじめとした動画投稿サイトに次々と投稿され、ダウンロードされる音源やミュージックビデオに音楽業界が手を焼いている実態がある。日本レコード協会では今年4月に学識経験者らからなる「動画サイトの利用実態調査検討委員会」を設置して動画投稿サイトから音楽ビデオクリップなどがダウンロードされる実態を調べてきた。その報告書によれば、違法ダウンロードと想定される商業的音楽関連ファイルは年間12億ファイルにのぼると推計されるという。

 ミュージックゲート社への提訴はこうした調査の過程で浮上したものとみられ、同社が運営してきたウェブサイト「TUBEFIRE」について協会関係者は「動画投稿サイトから削除されたはずの違法動画がTUBEFIREからダウンロードできている実態があった」と指摘した。TUBEFIRE は、YouTubeの動画をmp4などに変換して、ダウンロードし保存することができるサービスを行っていたサイト。原告の訴状によれば1日当たり延べ約11万6000人(2011年8月11日現在)を超すアクセスがあり、レコード会社が運営する有料の音楽配信サービス「レコチョク」のアクセス数を大きく上回っていた。原告は「TUBEFIREは音源や動画を変換した電子ファイルを直に被告の管理するサーバーに“蔵置”しているので仮に当該電子ファイルがYouTube上では削除されていたとしても利用者からの要求があれば電子ファイルを送信することにより、利用者はTUBEFIREのサーバーから直接、音源や動画をダウンロードできるようになっている」と指摘、著作権侵害と著作隣接権侵害に当たると主張している。

 これに対してミュージックゲート社側は「TUBEFIREは利用者の依頼により音源や映像ファイルを変換するサービスである。原告らの認識は全く間違っている」と反論。「TUBEFIREにおいてYouTubeの管理するファイルを直に被告の管理するサーバーに“蔵置”しているとの事実はない」「原告の主張は全く事実に反している」と全面対決の姿勢を見せている。


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