花粉症の治療費は削減できるのではないか



 今年も花粉症で悩んでいる人には、辛い季節がやってきた。自慢ではないが、筆者も40年以上、花粉症で悩んでいる。悩んでいるではなく、苦しんでいる。
 今年も2月上旬、いつものクリニックに赴き、いつもの医者の問診を受け、薬局に赴いた。そして薬局では、薬剤師からいつもの薬を受け取った。
 この際、筆者は薬剤師に対して、「この薬と同じ成分の薬は、薬局で販売されていないのですか」と尋ねたところ、薬剤師は「あります。これです」と、ある薬のケースを指差した。すかさず筆者は「値段はいくらですか」と尋ねたところ、薬剤師は「2週間分で2000円です」と答えたので、「1か月分なら4000円ですね」と述べた。
 更に筆者は、「今、クリニックで1050円の初診料を支払い、薬局で1か月分の薬1420円を支払った。これではクリニックに行った方が、治療費は安いことになるが、何かおかしいと思いませんか」と問うたところ、薬剤師は「病院に行った方は、保険を利用できるので、薬代が安くなるのです」と答えた。
 経済感覚がある人には、筆者と同じ感じを受けたと思う。既に10年近く、同じ薬を飲んでいる筆者は、わざわざ1分くらいの問診を受けるためにクリニックに行きたくないし、出来れば簡単に薬を入手したい。結局、今年も4回クリニックに行くことになるからだ。
 要するに「国の借金」が、今年3月末には約1167兆円に達する見通しである以上、少しでも「社会保障費」(約32兆円)の上昇を抑えなければならない。特に医療費(約40兆円=全体の5割弱が保険料、4割が税金、1割が患者負担)については、政府が「売薬で済ませられる患者は、病院に行かず売薬で対応して欲しい」と要望しているにもかかわらず、花粉症患者数千万人に対する医療実体が、このような状態にあるのだ。
 もしも、花粉症患者が病院での治療費と、売薬が同じ金額であるならば、わざわざ病院に行かないと思う。そうであるならば、国費の支出も数百億円減少するのではないか。いずれにしても、無駄な治療費を削減する努力はしなければならない。