栃木県の「尚仁沢湧水」は守りたいものだ!



 昨日、テレビニュースと栃木県の地元紙「下野新聞」は、「放射性物質を含む指定廃棄物の最終処分場候補地選定問題で、塩谷町の町長が県内24人の市町長に対し、指定廃棄物は拡散させず東京電力福島第1原発周辺に集約して貯蔵すべきだと提案した」旨の報道を行った。この提案、福島県民に対して、真に申し訳ないが、我が輩も賛成である。
 栃木県以外の人は、余り知らないと思うが、塩谷町には1997年に“美味しい水”で全国第一位の認定を受けた「尚仁沢湧水(しょうじんざわゆうすい)」が存在する。以前、宇都宮市に居住した我が輩は、今もって塩谷町はどのような町なのか良くわからないが、「尚仁沢湧水」のことなら良く知っている。はっきり言って、「尚仁沢湧水」あっての塩谷町である。
 我が輩、宇都宮市に居住していた時やその後5年くらいは、毎月「尚仁沢湧水」に行って水を持ち帰って来た。持ち帰り場所には、塩谷町が設置したパイプ(約5か所)から、勢いよく湧き水が出ており、一般の人たちは持参したポリ容器に水を入れて帰って行く。土日なら、持ち帰るには30分〜1時間は覚悟しなければならないくらい、大勢の人が訪れていた。
 この場所には、栃木県内の人が多く訪れていたが、中には茨城県、埼玉県、千葉県から来た人もいた。ある茨城県の人は、毎週年老いた父親を連れ、帰り掛けに栃木県内の旨いソバを食べて帰るのが、毎週日曜日の楽しみと言っていた。
 また、中にはラーメン屋かソバ屋かと思われる商売人が、トラックの荷台にタンクを設置して、水を取りに来ていた人もいた。多分、水が旨いので、大量の水を運んでいたのだと思う。何せ、北関東地方では、最も有名な“湧き水”なのだ。
 もう一つ、面白いお話し。宇都宮市に居住していた時、あるスナックに行った際、尚仁沢湧水の話題になった。ママさん曰く「尚仁沢の水は美味しいので、毎週取りに行く。尚仁沢の水をウイスキーや焼酎の水割りに使用すると、2割くらい売り上げが伸びる」と真顔で話したことであった。だから、数ヶ月前、塩谷町が放射性物質の廃棄物候補地に選定されたというニュースに接した際、我が輩は「冗談だろう。国は何を考えているのだ」と思った。
 ところで、我孫子市も、放射性廃棄物とは無縁の自治体ではない。放射性物質に汚染された千葉県の柏、松戸両市のごみ焼却灰が行き場を失い、結局、我孫子市の手賀沼処理場に一時保管施設(鉄筋テント張り15棟)を建設して運び込んだ。そのため、施設周辺の住民32人が、千葉県に灰の撤去を求めて訴訟を起こしている。千葉県は、手賀沼への保管は、国が最終処分場を確保するまでの一時的な措置と説明しているが、いつになることやら…。
 最後に、原発事故は、我が国の原発関係者の想像力、危機管理の欠如が招いた人災なので、これからもあらゆる人が東電幹部の責任を徹底的に追求して欲しいと思う。