元東京地検特捜部長・河上和雄の死亡報道を受けて



 今日の読売新聞夕刊は、元東京地検特捜部長・河上和雄の死亡記事を掲載している。本来なら、最終肩書きである「元最高検公判部長」で報道するべきであるが、どうしてもマスコミは、インパクトがある途中ポスト、特捜部長にしてしまう。
 河上氏は、東大法卒で、在学中に司法試験に合格している。当然のことに“将来の検事総長候補”であった。ところが河上氏、最高検公判部長から横浜地検検事正の辞令を受けたことで、辞職してしまう。本人曰わく、
「次は検事長職の発令を受けると考えていたので辞職した」
と、ある週刊誌で述べていた。
 しかしながら河上氏、少し早まったのでないか。河上氏、素直に横浜地検検事正に就任していれば、検事総長の目があったのではないか。
 何故なら、吉永祐介検事総長の後、河上氏と同じ昭和8年生まれで、同期(10期)の土肥氏が検事総長に就任しているからだ。土肥氏は、京大法卒で、在学中に司法試験に合格しているが“京大卒”。だから、東大卒の河上氏が辞めずに在籍していれば、河上氏に検事総長のポストが回ってきたのではないか。
 実は土肥氏が検事総長に就任した際、ある検事と話す機会があった。検事曰わく、
「まさか、土肥さんが検事総長に就任するとは思わなかった。私以外の検事も、感じているはず」
と語ったのだ。
 河上氏、少し辛抱が足りなかったのではないか。また、河上氏、退官後に「好き嫌いで決めろ」という本を出版している。我が輩、本屋でパラパラ見たが、どうも「仕事は好きな人間とやれ」と感じる内容で、余り良い感じを受けなかった。この当たりが、唯一の欠点かとも思った。いずれにしても、テレビ番組では、いつも歯切れが良い発言を行い、好きな人物であった。