日本人は、もう少しお金の知識を持つべきだ



 最近、朝日新聞記者有志による「朝日新聞 日本型組織の崩壊」(文春新書)という本を読んだ。その中に「(朝日新聞記者の年収は)45歳の平均で約1300万円とされる業界トップの高給である」、「70年代に倒産寸前の経営危機に陥ったこともある毎日は、全国紙の中では産経とともに薄給で知られる。給与水準は、朝日や読売の6割ほどだとも言われる」と記載されていた。以前にも書いたが、朝日新聞記者の給与が高いことは知っていたが、これほど高額だとは知らなかった。
 この年収、国家公務員なら中央省庁の指定職・局長の下、審議官クラスの金額になるが、年齢は50歳前後である。それに対して、朝日新聞は45歳で1300万円、やはりマスコミ関係者の給与は高い。
 しかしながら、どうも経済官庁以外の国家公務員は、一般民間企業の給与水準などについて、無知な面がある。我が輩も昔、中小企業に出入りしていた時、どうしても公務員の感覚で従業員の給与の話しをしてしまう。そうすると社長が「公務員は給与が高いためか、中小企業従業員の給与を高く見る傾向がある」と忠告されたことがある。
 一方、一流企業の部長級の年収や、退職後の厚生年金の額を聴くと、驚くような金額が飛び出てくる。これも、別の意味で、国家公務員は、世間知らずなのかも知れない。
 日本人は、ある面、お金の問題に疎いかも知れない。その背景には、お金の話しをすると“カネに汚い”とか言われるので、お金の話しを避ける傾向がある。つまり、お金の話しをする奴は“意地汚い”というレッテルを張られる可能性があるからだ。その結果、日本人は長年“自由主義経済体制”の中で生活しているにも関わらず、金融に関する知識がさっぱりの人が多く、長年“不自由主義経済体制”で生活してきた中国人やロシア人より、金融知識は劣ってしまった。
 要するに、日本人はもう少し、お金の話しを積極的にして、金融知識を身につけるべきである。昨日は、日経平均株価が15年振りに一時2万円を超えた。フランス人経済学者、トマ・ピケティ教授が証明したように、経済成長率よりも資本収益率の方が効率的であるのだから、少しは蓄財・投資に関心を持つべきである。何も、ユダヤ人を中心とした欧米人や、中東の王様たち、更に中国やインドの富裕層だけに、蓄財を許してはならないと思うのだ。